DNS データベースファイルは SOA (start of authority) レコード、 NS (name server) レコード、 A (address)
レコード、 CNAME (canonical name) レコード、 MX (mail exchange) レコードなどのリソースレコードで定義されます。
伝統的にこれらのリソースレコードはゾーンファイルと呼ばれる、特定のドメインの DNS 定義を行うファイルに記載されます。
ゾーンファイルの各行は通常3つの領域に分けられます。レコードの名前、レコードの種類、レコードのデータです。
例えば、以下の例はあるゾーンファイルの抜粋です。
w3lab.com. IN A 69.94.105.69
w3lab.com. IN MX 10 mail.w3lab.com.
mail.w3lab.com. IN A 69.94.105.69
www.w3lab.com. IN A 69.94.105.69
ftp.w3lab.com. IN CNAME www.w3lab.com.
この例ではいくつかの A レコード、1つの MX レコード、そして CNAME レコードが定義されています。
DNS 登録画面(この画面)では、登録するドメインの A、CNAME、MX のレコードを最大 10 レコード登録することができます。
各種レコードについては次に説明します。
A レコード
A レコードは IP アドレスとホスト名を関連付けします。
ドメインはドメイン名と IP アドレスを関連付ける最低1つの A レコードを持ちます。
例:
w3lab.com. IN A 69.94.105.69
上記の例では、ドメイン名である "w3lab.com" が IP アドレスの "69.94.105.69" に関連付けられています。
w3lab.com. IN A 69.94.105.69
mail.w3lab.com. IN A 69.94.105.69
www.w3lab.com. IN A 69.94.105.69
whitewhale.w3lab.com. IN A 204.202.68.34
上記の例では最初の3つの A レコードが元々のドメイン("w3lab.com")と同じ IP アドレスに向いていることがわかります。
ただし、最後の A レコードである "whitewhale.w3lab.com" は全く別の IP アドレスに向いています。
A レコードはどんな IP アドレスでも登録することができます。
CNAME レコード
CNAME レコードを使うと A レコードへの別名を指定することができます。以下の例を参照してください:
www.w3lab.com. IN A 69.94.105.69
ftp.w3lab.com. IN CNAME www.w3lab.com.
imap.w3lab.com. IN CNAME www.w3lab.com.
pop.w3lab.com. IN CNAME www.w3lab.com.
smtp.w3lab.com. IN CNAME www.w3lab.com.
support.w3lab.com. IN CNAME www.w3lab.com.
whitewhale.w3lab.com. IN A 204.202.68.34
mobydick.w3lab.com. IN CNAME whitewhale.w3lab.com.
A レコードはホスト名と IP アドレスを明示的に指定しますが、CNAME レコードはすでに定義されている A レコードを参照するように定義します。
MX レコード
MX レコードは該当するドメイン名における「メールエクスチェンジャ」("mail exchanger")を定義します。
メールエクスチェンジャはそのドメイン名に配送されるメールを処理、転送するホストです。
MX レコードは CNAME レコードのように存在する A レコードを参照しなければいけません。
ただし、MX レコードは CNAME レコードと違い、プリファレンス値("preference value")を持ちます。
プリファレンス値は 0 から 65535 までの数字を使うことができ、メールエクスチェンジャの優先度を定義します。
例:
w3lab.com. IN MX 10 mail.w3lab.com.
mail.w3lab.com. IN A 69.94.105.69
MX レコードはプリファレンス値10で、ドメイン名"w3lab.com"のメールエクスチェンジャとして"mail.w3lab.com"を定義します。
プレファレンス値それ自体は、重要なものではありません。
プリファレンス値が高いか低いかなど、他のメールエクスチェンジャの値と関係があるだけです。
メーラーは最初に一番低いプリファレンス値のメールエクスチェンジャにメールを送信します。
もし最適なメールエクスチェンジャに送信できない場合、メーラーは他の(高いプリファランス値の)メールエクスチェンジャに送信します。
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